背中(せなか)を向(む)けて君(きみ)は歩(ある)き出(だ)した
交(か)わす言葉(ことば)も無(な)いまま
揺(ゆ)れる心(こころ)の中(なか) 子供(こども)のように叫(さけ)んだ
行(い)かないで 行(い)かないで ねえ...
背中(せなか)を向(む)けて僕(ぼく)は歩(ある)き出(だ)した
涙落(なみだお)ちる前(まえ)に行(い)かなきゃ
幸(しあわ)せすぎるのは嫌(きら)いだと偽(いつわ)った
強(つよ)がって手放(てばな)した理想(りそう)の未来(みらい)
取(と)り戻(もど)せぬ願(ねが)い
少(すこ)し広(ひろ)く感(かん)じる この狭(せま)いワンルーム
心(こころ)の隙間(すきま)を広(ひろ)げるようだ
少(すこ)し長(なが)く感(かん)じる ほんの一分一秒(いっぷんいちびょう)
君(きみ)と過(す)ごせたら、と
願(ねが)うことさえ許(ゆる)されない世界(せかい)なのかな
たった一(ひと)つの嘘(うそ)でさえも
君(きみ)の涙(なみだ)を生(う)んでしまう
数(かぞ)え切(き)れないほどの罪(つみ)を重(かさ)ねてきた
その手(て)に触(ふ)れたこと
君(きみ)の隣(となり)でそっと生(い)きようとしたこと
今(いま)を一(ひと)つ拾(ひろ)うたび 過去(かこ)を一(ひと)つ捨(す)てるような
有限(ゆうげん)の記憶(きおく)と時間(じかん)の中(なか)
そこに居座(いすわ)っただけの僕(ぼく)の存在(そんざい)など
きっと君(きみ)の記憶(きおく)から消(き)える
もう二度(にど)と戻(もど)れないの?
ここは始(はじ)まりか、終(お)わりか
広(ひろ)いベッドで眠(ねむ)る夜(よる)はまだ明(あ)けない
また一人(ひとり)で夢(ゆめ)を見(み)るよ
君(きみ)の記憶(きおく)を辿(たど)る夢(ゆめ)を
数(かぞ)え切(き)れないほどの罪(つみ)を重(かさ)ねてきた
その手(て)に触(ふ)れたこと
君(きみ)の隣(となり)でそっと生(い)きようとしたこと
孤独(こどく)の痛(いた)みで償(つぐな)うから
君(きみ)の記憶(きおく)にそっと居(い)させて
変(か)わらない気持(きも)ちでまた出会(であ)えたら良(い)いね
そして手(て)を繋(つな)ごう
そのときまで
「またね」