[新聞] 專家這麼看烏克蘭危機,普丁已到手的五項

作者: tomer (卯月影)   2022-02-20 16:03:22
ウクライナ危機、専門家はこう見る。プーチン大統領が得た「5つのお土産」とは?
專家這麼看烏克蘭危機,普丁已到手的五項收穫?
2/20(日) 9:44
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安藤健二
烏克蘭情勢目前正 風起雲湧
起因是俄羅斯在鄰國烏克蘭的國境附近聚集大規模兵力,歐美各國警戒「俄國即將武力侵犯烏克蘭」。美國總統拜登更是在2/28主張「我相信俄國總統普丁已決定進攻烏克蘭」
另一方面,俄羅斯外交部卻在17日對美國等國家發布的文書中否定將軍事侵略烏克蘭。
然而,烏克蘭東部頓內次克州的親俄派勢力實際支配的「頓內次克人民共和國」在18日發布了將70萬居民疏散至俄國境內的計畫。根據報載徵兵等為目的的總動員令已經發布,狀況被視為朝向備戰發展中。
這個情勢該如何解讀呢
來聽聽著有『混合戰爭 俄國新的國家戰略』等書,對俄國政治知之甚詳的慶應義塾大學廣瀨陽子教授的分析。
對俄國來說吞併烏克蘭「完全沒有好處」
廣瀨教授的觀點是目前為止俄國武力侵犯烏克蘭的可能性「幾乎是沒有吧」普丁總統的目的是展現「我國隨時可以武力侵犯烏克蘭」的姿勢,這才是他的目的。廣瀨教授認為普丁應沒有真的武力侵入烏克蘭的打算。
然而廣瀨教授也指出不能否定俄國趁烏克蘭政府軍與分離獨立派紛紛主張遭受軍事攻擊、烏東居民亦不得不進行疏散之際,打著「保護本國國民」的旗幟攻入烏克蘭的可能性。
但是即使武力侵犯成真,廣瀨教授對於俄國趁勢吞併烏克蘭全境或者一部分仍持保留態度,因為這麼做對俄國「完全沒有好處」
原因是若不讓居民覺得「從烏克蘭變成俄國真是太好了」,就有發生暴動的可能。為此社會福利與生活環境必須做得比目前更好。這必須投入相當資金。
廣瀨教授指出,對於俄國而言,在吞併克里米亞時已投入大筆預算整備原本連接自烏克蘭本土的天然氣與水管等基礎設施。要再吞併烏克蘭全境有其困難。
普丁總統目前已經到手的五項收穫是指?
廣瀨教授分析道即使普丁總統就此撤軍「也已經獲得五項收穫」,此分析可簡述如下。
01.將全世界的目光聚集在俄國,現今國際政治的鎂光燈都聚焦美中對立,俄國已成功插上一腳。
02.美國與歐洲諸國組成的軍事同盟「北大西洋公約組織」向來漠視俄國強烈反對烏克蘭將加入北約一事。如今終於成功將北約諸國逼上談判桌。
03.向各國展示烏克蘭加入北約對俄國來說是嚴重到不惜一戰的問題。
04.「俄國決不允許原蘇聯加盟國加入北約」,明確告知各國俄國的勢力範圍。
05.武嚇烏克蘭讓其政局陷入混亂,企圖讓親歐美派失勢。
如此解釋了普丁總統現階段已獲得充分戰果。但廣瀨教授也指出,即使如此仍不能否定俄國藉口「保護本國國民」出兵的可能性,今後局勢仍難以斷言。
想了解詳細內容的讀者可繼續往下閱讀與廣瀨教授的對答全文。
與廣瀨教授的對答全文
Q.您認為俄國這次軍事侵略烏克蘭的可能性有多高?
A.我基本站在軍事侵略「應該不太可能發生」的立場。根據美國媒體報導軍事侵略的「Mayday」是2/16。但當日並未發生侵略。但事態發展至今確實有些不穩。
烏克蘭東部的緊張局勢持續升溫。烏克蘭政府軍與分離獨立派各自紛紛受到攻擊,烏克蘭東部的居民也被迫進行疏散。如此已變得不能否定俄國打著「保護本國國民」旗幟入侵烏克蘭的可能性。
Q.您剛才說軍事侵略「應該不太可能發生」,請問這麼想的理由是?
A.因為對俄國來說毫無好處。也許有些人對俄國吞併克里米亞有深刻印象,而認為「俄國不管什麼土地八成都想併吞」,但事實上俄國吞併克里米亞的過程可謂相當艱辛。
若要併吞其他國家的領土,目前來說是烏克蘭的領土,必須製造出讓當地居民覺得「從烏克蘭變成變成俄國真的太好了」的環境。以年金、教育等社會福利為首的生活環境全都必須做得比烏克蘭時代更好。如此必須投入相當經費。
以克里米亞為例,在併吞後基礎建設必須重新建設。俄國必須處理原本連結到烏克蘭本土的水管與天然氣等基礎設施。俄國當時是在受到經濟制裁的情況下獨立完成的。
普丁政權原本要大力開發遠東地區的,在併吞克里米亞後原本打算投入遠東的預算也被撥了過去,給人勉強撐過去的感覺。以目前俄國的狀態並不足以吞下烏克蘭。因為再怎麼說若無法提供比烏克蘭時代更好的生活,叛亂將是無可避免吧。
Q.原來如此。因為若要吞併烏克蘭,必須讓烏克蘭人民覺得「變成俄國人真好」呀。但是烏克蘭東部有親俄派實際支配的區域。單論頓內次克與盧甘斯庫兩州,有被俄國侵略併吞的可能嗎?
Q.如今確實越來越不能否認武力攻擊的可能性,但我認為併吞的可能性很低。因為併吞對俄國沒什麼好處。反而是那兩洲留在烏克蘭內才有其價值。俄國一向主張烏克蘭必須履行「明斯克協議」,而明斯克協議中俄國特別重視的是必須給予烏東「高度自治」
而「高度自治」中亦涵蓋了外交特權。只要頓內次克與盧甘斯庫仍有外交特權,即使烏克蘭政府持續表明「想加入北約」,頓內次克與盧甘斯庫投反對票就會導致烏克蘭無法加入。因此若頓內次克與盧甘斯庫被併吞,烏克蘭要加入北約反而會變得容易。
Q.如此一來「俄國想併吞烏克蘭」,是否可以說就只是從美國或北約觀點做的推論呢?
A.就是這麼一回事。特別是美國正極力宣傳這次危機。確實當初是烏克蘭的澤連斯基總統本人對全世界說「烏克蘭受到俄國威脅」。而美英大幅度地強調了威脅的等級。美國甚至具體主張「俄國將在2/16發起進攻」
媒體也報導「連年月日都清楚預測的戰爭警告是史上頭一遭」,這確實是史上罕見。從俄國陣營來看,這是「美國假新聞」,但對歐美國家來說這也有「想藉由擴大宣傳危機來達成促使俄國自制的效果」的味道在。
然而這時吃虧的是烏克蘭。澤連斯基總統自己是親口講過「烏克蘭有受到俄國威脅」,但他沒想到會變得這麼大條。各國為因應「烏克魯危機」紛紛撤離大使館。如此當然外國資本也跟著撤出。結果烏克蘭經濟遭受重大打擊,通膨也再持續發生。
Q.也就是說烏克蘭夾在各大國角力的縫隙中、被逼得左支右絀嗎?
A.沒錯,為此烏克蘭駐英大使還曾發表中立談話,之後又忙著撤回前言。而後法國總理馬克隆也曾提及烏克蘭中立,之後又予以撤回。
Q.是說烏克蘭在北約與俄國間保持中立嗎?
A.也就是冷戰期間所謂的「芬蘭化」。若烏克蘭不加入北約,俄國的壓力也減輕許多。對普丁來說是最好的方向。
Q.也就是說現在事情朝向對普丁有利的方向前進嗎?
A.我認為就許多方面來說事情都正按照普丁的想法發展。雖然也有些人指出「普丁不是一無所獲嗎?」,但我認為現在普丁至少已經獲得五項收穫。何時撤軍感覺都不吃虧。
Q.普丁已經得到了哪五項收穫了呢?
A.第一項收穫,與這次為何「瀰漫著可能武力侵犯的氛圍」的理由一致,那就是至今為止俄國越來越淡出世人目光。這對於意圖作為大國存在的俄國而言非常負面。拜登政權上台後確立「美國的敵人是中國」的政策方向,世界至此朝向「美中兩極」發展。俄國在美中之間沒有角色,對此俄國非常不滿。
當然俄國也不想遭到美國攻擊。但在經濟制裁都還沒有解除的情況下,世界各大國卻越來越不當俄國是一回事,我想俄國應當相當焦慮吧。
但做出像這次的行為卻奪得了世界鎂光燈的焦點。事實上現在明明北京冬奧正在舉辦,世人的目光卻在俄國而非奧運。在似乎已成為美中兩極的世界中,俄國插上了一腳,這幾個月動向中,至少成了美俄中三極。如此讓俄國聚集世界目光是普丁第一項收穫。
Q.也就是說讓俄國成為世界目光焦點是第一個收穫對吧。是說讓美中兩極的世界觀變成「美中俄」三極,成功讓俄國插一腳?
A.以「俄國有可能引發第三次世界大戰」奪得世人目光,普丁想必相當開心吧。「俄國可是核彈俱樂部成員之一,一旦發生戰爭將沒有贏家。」之類的發言也是為了這個目的吧。
Q.再來第二項收穫是什麼呢?
2021年12月俄國曾向美國與北約提案。這項意在「不要跨過俄國底線」的提案內容包括了不讓北約繼續擴大等。至今為止北約諸國全都充耳不聞。但是這次俄國藉由聚集兵力,把至今為止提議「咱坐下來談談吧」卻被無視的各項議題全都擺上了談判桌,迫使歐美諸國來談。這讓談判成為了可能,在俄國國內獲得了相當正面的回應。
讓至今為止無動於衷的對手坐上談判桌是非常大的收穫。再者雖然美國川普總統不接受談判,但普丁卻認為拜登可以談判,我認為這就是原因所在。
Q.第三項收穫又是什麼呢?
A.「烏克蘭是否加入北約」看似此次爭議的核心,但恐怕是個假議題。對俄國來說烏克蘭加不加入並非最要緊的事。要加入北約需滿足各種條件。拜登總統也說了「在短時間內都不會看到烏克蘭加入北約吧」,所以這並非是俄國非解決不可的問題。
Q.那麼為什麼俄國要求烏克蘭絕對不可加入北約呢?
A.為了告訴世界讓烏克蘭加入北約的嚴重性。加入北約需要經過各種程序,此舉一定會讓北約諸國加強「讓烏克蘭入北約即是與俄國為敵」的印象。這就是第三項收穫。
Q.原來如此,也就是說本次危機成功地讓北約諸國卻步了。
A.就是這麼回事。北約成立的初衷便是「接納歐洲所有願意加盟的國家」,本來是不可能講得出「某個國家不許加入」。俄國也了解這一點,所以給了北約諸國一個下馬威。我認為這就是俄國打的算盤。
Q.第四項收穫是什麼呢?
A.就是劃出了俄國勢力範圍了吧。在畫出底線時曾說「包含烏克蘭在內的原蘇聯加盟國不許加入北約」也就是告訴世界俄國認為「從這裡到那裡是咱俄國的地盤」。這是告訴世界原蘇聯加盟國理應在俄國勢力範圍下、其他國家不要動與他們軍事結盟等的歪腦筋。
Q.最後第五項收穫是什麼呢?
A.讓烏克蘭政局陷入混亂,對俄國是重大利多。英國外相托拉斯也曾在一月表示「俄國送了許多情治人員進烏克蘭以扶植親俄政權」。俄國一直以來都有派間諜到原蘇聯加盟國,在吞併克里米亞時也是如此。英國外相的話給人一種「還用你說」的感覺。我認為英國也是為了讓國際更加集中敵視俄國才特別在這種時候做上述發言。
話雖如此,事實上俄國確實想讓烏克蘭親俄政權上台。親歐美的澤連斯基總統倒台固然對俄國有利,目前烏克蘭政局陷入大幅動盪對俄國也十分不錯。澤連斯基總統雖然公開宣稱俄國不可能進犯烏克蘭,但沒有效果,烏克蘭民間仍瀰漫著不安氣氛。
認為烏克蘭應在俄國與歐美間保持中立的中立論者已經出現,正撼動烏克蘭國內政局。若就此讓澤連斯基總統倒台,讓烏克蘭國民自己選出親俄總統,對普丁來說是最好的結果。雖然目前烏克蘭政局仍前景不明,但可看見是朝普丁希望的方向發展。
ウクライナをめぐる情勢が風雲急を告げている。
ロシアが隣国ウクライナの国境周辺に大規模な軍隊を集結させており、「ウクライナへの軍事侵攻が近い」と欧米各国が警戒しているからだ。アメリカのバイデン大統領は2月18日、「ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を決断したと確信している」と主張。
一方、ロシア外務省は17日に公表したアメリカなどへの文書で、ウクライナへの軍事侵攻を否定している。
しかし、ウクライナ東部ドネツク州で親ロシア派が実効支配する「ドネツク人民共和国」は18日、70万人の住民を対象にロシアに避難させる計画を立てた。徴兵のための総動員令を発令したと報じられるなど、戦争に向けた準備とみられる状況も進んでいる。
この情勢をどう読み解けばいいのか。『ハイブリッド戦争 ロシアの新しい国家戦略』などの著書があり、ロシア政治に詳しい慶應義塾大学・廣瀬陽子教授に話を聞いた。【安藤健二・ハフポスト日本版】
ロシアにとって、ウクライナを併合することは「全くメリットがない」
廣瀬教授は、これまでロシアの軍事侵攻は「まず、ないだろう」という立場だったという。プーチン大統領の狙いは「いつでも軍事侵攻をできるぞ」というポーズを見せることこそが目的であり、実際に軍事侵攻するつもりはないだろうと考えていたという。
しかし、ウクライナ軍と分離独立派が、それぞれ攻撃を受けたという主張をしており、ウクライナ東部住民の避難も進められている中で、ロシアが「自国民保護」を掲げて侵攻をする可能性が否めなくなってきていると指摘した。 ただし、たとえ軍事侵攻があったとしても、ロシアがウクライナの全土もしくは一部を併合することは「全くメリットがない」と懐疑的だ。
「ウクライナ領からロシア領に移って良かった」と住民に思わせないと反乱が起きる危険があるため、社会保障や生活環境を現在よりも良くしないといけない。それには相当な資金が必要になるからだという。
クリミア併合の際も、ウクライナ本土に依存していたガスや水道などインフラを整備するのに莫大な予算を使ったロシアに、ウクライナ全土を併合するのは難しいと指摘する。
プーチン大統領がこれまでに得た「5つのお土産」とは?
廣瀬教授は、プーチン大統領がこのまま軍を撤退させたとしても「すでに5つのお土産を得ている」と分析した。その分析を要約すると以下のようになる。 01.ロシアに世界的な注目が集まり、米中対立ばかりが目立っていた国際政治に割って入った 02.アメリカとヨーロッパ諸国の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)にウクライナが将来的に入ることについてロシアは強硬に反対するも無視されてきたが、ついにNATO諸国を交渉のテーブルに着かせることができた
03.ウクライナがNATOに加入すれば、ロシアにとっては軍事侵攻をしかねないほど深刻な問題だとアピールできた
04.「旧ソ連地域にNATOが入ってくることは許さない」というロシアの勢力圏をアピールできた
05.武力侵攻の恐怖でウクライナ政治を混乱させ、親欧米派の失脚に向けて足がかりができた このように現時点でプーチン大統領は充分なメリットを享受しているのだという。ただし、それでも「自国民保護」を掲げて侵攻をする可能性は否定できず、今後どう情勢が動くのか断言するのは難しいと指摘している。
より詳しい内容を知りたい方に向けて、以下に廣瀬教授との一問一答を掲載する。
廣瀬教授との一問一答
ロシアが今回、ウクライナに軍事侵攻する可能性はどれくらいあると思いますか? 私は基本的には軍事侵攻は「まず、ないだろう」という立場です。アメリカのメディアが報じていた軍事侵攻の「Xデー」は2月16日でしたが、その日の侵攻は起こりませんでした。ただ、ここにきて、ちょっと不穏な動きが出ているのも事実です。
ウクライナ東部の緊張が高まっています。ウクライナ軍と分離独立派が、それぞれ攻撃を受けたという主張をし、ウクライナ東部住民の避難も進められています。そうなると、ロシアが「自国民保護」を掲げて侵攻をする可能性が否めなくなってきてしまいます。
軍事侵攻が「まず、ないだろう」と思っていた理由は?
ロシアに全くメリットがないからです。クリミア併合の記憶が強いために「ロシアはどこの領土でも併合したいはず」と思っている方もいるかもしれません。でも、クリミア併合も相当苦しい状況で実行したというのが実情です。
他国の土地、この場合ウクライナの土地を併合する場合、当地に住む住民にとって「ウクライナ領からロシア領に移って良かった」という状況を作らないといけません。年金と教育などの社会保障をはじめとした生活環境など全部、ウクライナより良くしなきゃいけない。それには相当な資金が必要になります。
クリミアの場合は併合後に、インフラの再構築も必要になりました。ウクライナ本土に依存していた水道やガスなどのインフラも、ロシアが用意しなくてはいけなくなった。経済制裁を受けながら独力でロシアが整備しました。
プーチン政権は極東開発に力を入れてきましたが、クリミア併合後は極東向けだった予算などもクリミアに振り向けて何とかギリギリ持っている感じです。その状態で、ウクライナ一国を現在のロシアが抱えられるわけがない。だって、ウクライナ時代より良い生活状態を提供できないと、反乱なども起こるでしょうからね。
なるほど。併合するのであれば「ロシア領になってよかった」とウクライナの人々に思わせないといけないということですね。ただ、ウクライナ東部には親ロシア派が実効支配している地域があります。このドネツクとルガンスクだけでも、ロシアが侵攻して併合する可能性はどうでしょうか?
攻撃の可能性は否定できなくなってきましたが、併合の可能性は低いと思います。 併合による、ロシアのメリットはあまりないと思います。あそこをウクライナに残すからこそ意義があるんです。ロシアはずっとウクライナによる「ミンスク合意」の履行を主張していますが、ミンスク合意の中で特にロシアが重視しているのは、ウクライナ東部に相当高いレベルの自治を与えることです。
「相当高いレベルの自治」に含まれるのが、外交権です。ドネツクとルガンスクは外交権を持つようになると、ウクライナ政府が「NATOに入りたい」って言い続けても、ドネツクとルガンスクが「NATOに入りたくない」と言えば不可能になる。それなのに、もしロシアが併合してしまえば、ウクライナは逆にNATOに入りやすくなるんです。 そうなると、「ロシアがウクライナを併合しようとしている」というのは、飽くまでもアメリカやNATO側から見たシナリオであるということになりますね。
そうです。特にアメリカが危機を喧伝していますね。確かに最初の頃、ウクライナのゼレンスキー大統領本人が「ロシアの脅威がある」と世界に訴えましたが、アメリカ、イギリスなどが脅威の度合いをかなり強調して発信しました。たとえば、アメリカ側は、「2月16日に侵攻がある」など具体的な主張もしていました。
軍事侵攻が「日付が決まって予言されることは初の現象」とも報じられていますが、たしかに相当珍しいことが起きています。ロシア側から見ると「アメリカのフェイクニュース」となりますが、欧米側としては「あえて危機を煽ることでロシアを自制させる効果を狙っている」ということがあるようです。
でもそこで割を食うのは、ウクライナです。ゼレンスキー大統領自身も「ロシアの脅威がある」とは言っていたものの、そんなに話が大きくなるとは思わなかった。「ウクライナ危機」を各国が警戒して、欧米の大使館がどんどん退避してしまった。当然外国資本も離れます。その結果、ウクライナ経済は大ダメージを被り、インフレも進行しています。 ウクライナは大国同士の思惑に狭間になって、困った状況に追いやられているということですか?
そうです。そんな情勢だからウクライナの駐英大使からも中立に関する発言が出て、後に火消しに回るといったことも起きています。そして、フランスのマクロン大統領も、ウクライナの中立について語り、後で撤回しているとも報じられました。 NATOとロシアの間の中立ということでしょうか?
つまり冷戦期で言うところの「フィンランド化」ですよね。NATOには入れないけど、ロシアの脅威もかなり軽減できると。プーチン大統領にとっては、一番好ましい方向性です。
つまり、現状はプーチン大統領にとって良い具合に進んでいるということでしょうか? 私は、色々な意味でプーチン大統領の思惑通りになっていると思います。プーチン大統領は「何も得てないじゃないか」と指摘する人もいますが、私は現時点で少なくとも5つのお土産をプーチン大統領はゲットしていると思っています。いつ軍を撤退させても損したように感じないはずです。 プーチン大統領が得た5つのお土産とは何でしょう?
お土産の1つは、今回の「武力侵攻をする雰囲気を醸し出していること」との理由とも重なってきますが、これまで世界がロシアへの注目度を落としていたことが背景にあります。これは大国でありたいロシアにとっては、非常にマイナスでした。バイデン政権になって「アメリカの敵は中国」という方向になり、「米中による二極世界」になっていきます。ロシアはそこに介在しないわけですよ。それは、ロシアにとって不満ですよね。
もちろんロシアだって、アメリカから攻撃されたいわけじゃない。でも、経済制裁が解けてないのに、世界の大国から相手にされてないという状況への苛立ちがあったと思うんです。
でも、今回のような行動を起こせば世界が注目する。実際、北京オリンピックの最中なのに、オリンピックよりもロシアの方に注目が行くような状況になっています。米中二極になりそうだった世界にロシアが入り込んで、少なくとも三極になったのが、ここ数カ月の動きです。このように「ロシアが世界から注目を集める」というのが、1番目のお土産ですね。
つまり世界的にロシアが注目を浴びることが「お土産」ということですね。米中の世界観が「米中露」とロシアが割って入って形になったと? 「ロシアが第三次世界大戦を起こすかもしれない」といった形で注目をされたのは、プーチン大統領にとってはとても喜ばしいでしょうね。「ロシアは核保有国の一つ。戦争が起きれば勝者はいない」と発言したのもそうした効果を狙ったものでしょう。 次に2番目の「お土産」とは何でしょうか?
2021年12月にロシアがアメリカとNATOに対して提案をしました。「ロシアのレッドラインを守れ」という提案で、NATO拡大をやめるようにという内容ですが、これまでのところ全く聞き入れられていません。ですが、ロシアがこれまで「話し合いましょう」と提案しても無視されてきた課題について、今回の軍隊集結によって、欧米各国が話し合いのテーブルに乗るようになった。これは「交渉可能な状況」が生まれたということで、ロシア国内ですごくポジティブに受け止められています。
これまで無視してきた相手を、交渉のテーブルに着かせることができたことは、大きいですね。また、米国のトランプ大統領は交渉ができない相手であったけれど、バイデンは交渉ができる相手であると言う認識があったことも、この背景にはあると思います。
3番目の「お土産」は何でしょうか? 「ウクライナがNATOに入るかどうか」というのが今回、争点になっているかのように見えますが、おそらくそれは「見せ球」です。ロシアにとってウクライナがNATOに入るかどうかは、喫緊の話ではありません。NATO加盟にはさまざまな条件があるので、ウクライナが「近い将来にNATO加盟することはないだろう」とバイデン大統領も言っています。だから今すぐロシアにとって解決しなきゃいけない問題ではないんです。
では、なぜロシアは「ウクライナのNATO入り断念」を要求しているのでしょう? ウクライナがNATOに入ることはロシアにとってそれぐらい深刻なことだと世界にアピールするためです。NATO加盟にはさまざまなプロセスが必要ですが、NATO加盟国たちも「ウクライナを入れるとロシアを敵に回すことになる」という印象を間違いなく強くしました。それが3つ目のお土産になりますね。  なるほど。今回の緊張状態を生み出すことで、NATO加盟国の萎縮効果を生み出すことに成功したということですね。
そうですね。やっぱりNATOは、「ヨーロッパで加盟を望む国は全部入れる」ということが、設立時のモットーになっているので、本来は「どの国を入れない」とは言えないわけですよ。それができないのは、ロシアも分かっているけど、外堀を埋める状況を作れた。そこはロシアのもくろみ通りだったと思います。 4番目のお土産は?
やはりロシアは勢力圏をアピールできたってことですよね。レッドラインを示すときに、「ウクライナを含む旧ソ連地域にNATOが入ってくることは許さん」と言うことで、「ここからここまでがロシアの勢力圏」という認識があると世界にアピールできました。旧ソ連圏はロシアの勢力下にあるべきで、他の国はそこに軍事的な同盟を結んだりできないという考えを世界に知らしめただけでも、大きな効果です。
最後の5番目は何でしょうか? ウクライナ政治を混乱させられたっていうのはすごく大きいですね。イギリスのトラス外相が「親露的な政権を作るためにロシアがウクライナに工作員を送り込んでいる」と1月に発表しました。ロシアは旧ソ連各国に以前から工作員を送り込んでいて、クリミア併合の際にも活動していますから「今さら」という感じがしました。イギリスも、ロシアに国際的な敵視が集中し、抑止効果が生まれるように、あえてこの時期に言ったのだと思います。
とはいえ、ロシアがウクライナに親露的な政権を樹立させたいのは事実です。親欧米派であるゼレンスキー大統領が倒れると、ロシアにとっては都合がいいわけですが、ウクライナの政治はかなり混乱していると言って良い状況です。ゼレンスキー大統領は「ロシアが武力侵攻する」可能性を否定しようとしましたが、効果はなく、ウクライナ国民の間にも不安感が広がってしまいました。
ウクライナはロシアと欧米の間で中立に立つべきだという中立論者も出てきていて、ウクライナの国内政治にも揺らぎが出ています。このままゼレンスキー大統領が自滅して、ウクライナ国民が自ら親露的な大統領が選んだら、プーチン大統領にとっては大成功ですよね。まだ状況は不透明ですが、彼にとっては好ましい方向に進んでいるように見えます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0142ec608f3307ce096b91d21b2e96dc251d2d89
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