來源:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160901-00000502-sanspo-base
(パ・リーグ、西武8x-7ソフトバンク、19回戦、ソフトバンク11勝7敗1分、
31日、西武PD)西武・田辺徳雄監督(50)が今季限りで辞任する意思を固めてい
ることが31日、分かった。監督代行として2014年途中から指揮を執って3年目の
今季、チームは5位に低迷。この日のソフトバンク19回戦(西武プリンスドーム)は
8-7で逆転サヨナラ勝ちしたものの、借金13と大きく負け越し、2日にも優勝の可
能性が消滅する。クライマックスシリーズ(CS)出場も絶望的で、3年連続Bクラス
の責任を取る。
六回からの4イニングで6点を奪い、4時間27分の逆転サヨナラ劇。田辺監督は「
いい形で8月を終えることができた。9月も何とか勝って…。不利な状況ではあるけど
、最後まであきらめない」とうなずいた。
この日のソフトバンクの優勝マジック点灯を阻止。意地を見せたその一方で、指揮官
は大きな決断を下していた。自軍は8年連続のV逸が決定的。「優勝という目標を掲げ
ているわけだから。それができなかった以上は…」と責任を取る意思を固め、近日中に
も球団側に辞任を申し入れる。
西武の黄金時代の遊撃手として活躍した田辺監督は2014年6月に伊原春樹前監督
(67)の休養を受け、打撃コーチから監督代行に就任。その手腕を買われ、同年オフ
に監督に就任した。
しかし、昨年は6月末まで優勝戦線に残っていたが、球宴をまたいで球団ワーストの
13連敗。大失速でCS進出を逃した。
1年契約を結び、背水の陣となった今季も春先から低迷。主砲の中村や投手陣では岸
、牧田、菊池といった主力が相次いで故障。投手陣を整備し、守り勝つ野球を目指して
いたが、8月7日には借金21に膨らんだ。「伊原さんは借金13で休養したのに、2
0を超えているんだから…」と漏らした指揮官。それでも、監督としての責任感から指
揮を執り続けた。
田辺監督が辞任を申し出れば、球団側は後任人事に着手する。水面下では西武の黄金
時代に活躍し、ソフトバンク監督として11、14年に2度の日本一に輝いた秋山幸二
氏(54)と、潮崎哲也ヘッド兼投手コーチ(47)の名前が挙がる。
6月に開かれた球団の親会社、西武ホールディングス株主総会で、ある株主から「(
監督を)外部から呼ぶ考えはないのか」との意見が出た。8月19日に観戦に訪れた後
藤高志オーナー(67)は、外部招へい案を「現時点では何ともいえない」と言葉を濁
したものの、ある球団幹部は、秋山氏を「人柄はすばらしい。選手としても監督として
もすごかった」と高評価している。
一方、潮崎コーチは、田辺監督が誕生した14年オフにも有力候補に挙がった。昨季
の2軍監督から今季は1軍ヘッドとなり、チームを把握しているのが強みだ。
残り22試合。3位・ロッテとのゲーム差は9・5で、3年連続のBクラスは決定的
だ。田辺監督は最終戦まで指揮する意向だが、名門復活へ、まずは新監督の選定が急務
になる。